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「見守る保育」藤森メソッド

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 Japanese Childcare Method 『HOIKU』 by HEIJI FUJIMORI

      A practical childcare & curriculum guide based
     on Mimamoru philosophy toward social networks from the dyad. 
 

保育環境研究所ギビングツリー(GT)
                     
〒161-0033東京都新宿区下落合2-10-20
新宿せいが子ども園内

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せいがの森こども園(2016)

年度2016年(平成28年)評価機関:評価基準研究所(IRES)
担当評価者評 価 者 氏 名
①谷口 仁宏②小川 明美③松尾 肇浩 
福祉サービス種目

評価対象事業所名称
認定こども園
せいがの森こども園〒192-0363℡0426-70-7167
所在地東京都八王子市別所1-73
園長  倉掛 秀人

今回、第三者評価を受審してのご感想(256文字以内)

第三者評価が活かすには謙虚な自己評価を大切にしている。
自己評価は「何をもって保育の質が高いといえるか」という実践と根拠の探求にある。
それを最も鋭く問うのが組織マネジメントのカテゴリー4-3-3「計画推進にあたり目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している」という項目であり、今回初めて「〇」がついた。目指す目標は事業プロフィールにある。実はその質が最も大切で、目指す目標に保育の質が表れる。ところが東京都はじめ既存の第三者評価基準は、それを問わない。それがおかしい。
GTはそれを問う。だからGTで行う第三者評価の意味がある。
その達成度合いの指標は極めて重要である。目標と指標。この2点の間にすべての実践がプロットされる。アイレスはそこをよく理解している評価機関である。

事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)のうち、特に重要なのも

(1)ありのままの子どものかけがえのなさを尊重すること。自分らしく過ごせること。

(2)自発的な遊びや主体的な活動となって現れる子どもの意欲を育てること。
意欲的な子ども。

(3)子ども同士の関わりを通じて身につく社会性や他者の思いに気づき共感出来ること。
思いやりのある子ども。
〜この3つは「保育目標」であり、子どもの育ちゆく姿を描いたものである。
「自分らしく意欲的で思いやりのある子ども」と要約している。

(4)以上の3つを保障するために保育者は子どもの欲求に応じて関わりを変える「見守る保育」の徹底。

(5)全体のチームワークを向上させる組織としての質の向上。協働性が発揮される自律的な組織の創造。

〜以上5つが「見守る保育5つのポイント」として整理している〜

期待する職員像

(1)職員に求めている人材像や役割

(1)職員も人間である。保育は人である。園長は、保育者が自分の職業人生の中で自己実現できることが、子どもの人的環境としてふさわしいものとなるようにマネジメントすることが大切だと考えている。その前提の中で、職員には子どもの本性と社会の現実から考え出された当園の保育理念の実現に向けて、自分なら何で貢献できるか、シャアできるかを考え、自己研鑽できるように育って欲しいと願っている。
(2)保育は子どもの発達を保障する営みである。保護者と共に、地域との連携の中で、職員の専門性を発揮して成し遂げられる営みでもある。そこで職員に求められる専門性は、発達を理解した上での保育であり、前項目1「理念・方針」(1)〜(3)の保育目標を実現するための専門性に他ならない。具体的には保育所保育指針解説書第1章で解説されている保育士の専門性になる。つまり、発達保障のために、生活の援助と遊びの展開ができる専門性であり、それぞれは環境の再構成と人間関係の構築からなるという構造になっている専門性である。

(2)職員に期待すること(期待を持って欲しい使命感)

(1)職員の使命感とは、前項目の専門性を身に付けたいと願う意欲のことである。それは将来に渡る職員一人ひとりの意欲の源泉となるビジョンのことであるだろう。
(2)職員に持って欲しい使命感は、子どもの最善の利益が実現される世の中作りに、保育を通じて携わっているという自覚である。その使命感が保育の目的である「望ましい未来を創り出す力の基礎を培う」ということと、地続きで考えれるようになって欲しい。ここがつながれば、すべてがつながるから。
(3)このつながりをイメージするためにふさわしい事例がある。それはドラッガーの「真のマネージャーは誰か」という「3人の石工への問い」の例である。「あなたは何のために石を削っているのか」という問いに対し、第1の男は生活のため、と答え第2の男は良き石工になるためと答える。そして第3の男こそ真のマネージャーだというのだが、その男は「教会を建てるためだ」と答える。この話の本質は将来へのビジョンに向けた使命感の話だ。職員に持って欲しい使命感とは「2」の内容を真剣に胸に刻んでいる人物のことである。
(4)ただ私は第4の男の登場を期待している。「共生と貢献の社会を作るためだ」と答える職員である。

特に良いと思う点

タイトル園の行事は保育課程の中に4つのねらいで整理され、普段できない様々な行事によって、子どもの経験を深め発達を促す機会になっている
内容園の行事は園の経験カリキュラムに位置付き、子どもたちの体験的な学びを深める機会になっている。
行事のねらいは、
①子どもの経験を深める②保護者に発達を伝える③親子関係の安定化④文化伝統の継承の4つに整理されている。
職員はそれぞれの行事に向けて、子ども自身が準備や計画を話し合い、自ら参画しやすい機会となるよう工夫し、子どもの達成感や主体性を促している。
伝統文化を継承する季節行事は、地域の方が参加できるものも多く多彩である。これらの取組みは、組織が大切にする価値観が実現した姿として高く評価することができる。
タイトル「貢献」というエネルギーが、職員同士の連携や育成、質の高いチーム保育の実現など、数多くの成果を生み出す原動力となっている
内容

職員の能力は、各自が主体的に学びを獲得できるように整備されており、保育の質向上に寄与する循環の仕組みとして有効に機能している。
相互理解をベースとした職員同士の連携が、園が大切にしている保育の質を保障している。園だよりで職員がクラスの様子や子どもたちの成長の姿をビジュアルに表現する中で、日々の保育の振り返りが自然と行われ、職員の質と保育の質が日常活動の中で向上している。
これら活動の原動力は、職員が自ら考える「貢献」のエネルギーの中にあると考えられ、園の理念実現に大きな意味を持つ要素と位置づけられる。

タイトル保育現場から得られた知見を、教育界をはじめ社会に広く発信し、将来の社会のあり方にも影響を与える取組みを行っている
内容

園長は、日常の園の活動のなかで子どもたちが繰り広げる現象や、子どもと職員たちとの関わりを通して、子育てや保育カリキュラムの根拠となる考え方を、各種出版物などで分かりやすく解説している。
さらに、この保育現場からのメッセージは、将来の社会構造が変化することが予測される中で、保育・教育が果たすべき意味は何であるかも提言している。今後、先端技術の開発などによって人の働き方や役立ち方が変わり、世の中全体が人間ならではの役割や人の心がもつ意味を再認識する中で、この知見の発信は社会全体にも価値ある取組みと評価できる。

事業者が特に力を入れている取組み

タイトル①共生と貢献、子どもの主体性を大切にした保育が展開されるよう工夫している
内容①「共生と貢献」「子どもの主体性を育てる保育」に基づき、保育の環境を「遊」「食」「寝」に分け、子ども一人ひとりの欲求にあった自分らしい生活を送り、自分の思いで遊びを選択し、意欲的に遊びや生活が展開できるようにしている。
保育のテーマを毎年設けて保育実践や行事をすることにより、子どもの生活や遊びがより豊かに展開されている。
毎日の子どもの姿から保育者の「願い」が生まれ、見通しを持った保育が実施され、その結果、保育の環境の再構成(保護者の対応を含む)が自然に行われている。
タイトル②園は子どもの健康維持と向上に留意しながら、危機回避能力の育成に取り組んでいる
内容②

園は、保育所保育指針の健康の領域「健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う」を深く読み取っている。
子どもの自立と自律の実現のため、日々の保育の中で0歳の時から体を十分に動かすこと、段差・高低さのある遊具などで遊ぶこと、クッション性のあるマットを敷くことで体幹を鍛えるなど、生活と遊びの環境を通して子ども自身の危険に対する意識や回避能力が高められることが重要だと考えている。
また怪我発生時には、育ちの振り返りと怪我のリスクのある環境だったかという側面から検証が繰り返され、次の予防に努めている。

タイトル③職員の強みを活かし合うマネジメントによって働きがいが向上し組織が活性化している
内容③職員が自らの強みを保育活動への「貢献」として認識する仕組みによって、事業を運営する中での役立ちを実感し、職員一人ひとりの力が相互に発揮し合うことにより、組織が活性化している。
このエネルギーが保育の質向上にも大きく寄与し、職員にフィードバックされることによって働きがいの向上に繋がっている。
多様な能力を持つ職員一人ひとりの強みを活かし合うマネジメントによって組織が活性化し、互いにチーム全体への役立ちを認識することで、働きがいの向上と保育の質向上が連動するように事業を運営している。

評価項目
日常の教育・保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している(6-4-3)

タイトル①保育目標をもとに子ども同士の関わりを大切にし、発達に応じた支援に努めている
内容①

園の保育方針を反映した年間指導計画に基づき、クラス単位の月案や個人別指導計画によって子どもの成長発達や興味、意欲を促す保育内容を計画し、日々の保育を展開している。
目標として「自分らしく、意欲的で、思いやりのある子」を掲げており、「遊」「食」「寝」の空間を設けていることやその空間において子ども一人ひとりが選択できる環境を用意するなど個々の発達過程を大切にしながらカリキュラムの具現化をしている。
他者への思いやりを育てる工夫として性別、年齢、障害の有無も問わない人的環境を整え、子ども同士の関わりを大切にしている。

タイトル②遊びを保障することで子どもの豊かな発想や自発性を育み様々な学びを促している
内容②

子どもの自主性や自発性、集団活動へ主体的に関わろうとする意欲や態度を促す工夫として、一人ひとりの生活リズムが守られた室内環境(「遊び」「食事」「お昼寝」の穏やかな区分)があり、子どもが自らの力で生活や活動をしやすいように整えられている。
さらに、子どもが満足感や達成感をもって遊びや活動が展開できるよう家具の配置等に配慮や工夫がなされている。
乳児では、個々の子どもの成長に合わせた玩具が子ども自ら手の届く位置に配置されており、幼児では、より豊かな遊びに発展でき、様々な学びが促されるような環境になっている。

タイトル③子どもの発達に配慮した集団作りをし、季節や自然に親しむ様々な活動がある
内容③

乳幼児期の6年間を3つの発達のステージ(0~1歳児クラス、2歳児クラス、3~5歳児クラス)に分け、子どもの発達の連続性や順序性、興味関心の度合いに配慮した集団(0.1歳児・3~5歳児は、異年齢)となっている。この集団を基に園庭や公園などに出かけ、自然と接する実体験の機会を設け、関心が高まるようにしている。園庭のビオトープや果樹など季節感にあふれる植物や生物、風力発電、水稲栽培などの自然体験や、栽培、収穫した食材でのクッキングなど子どもの興味や意欲が促され、伝統的行事の中でも四季が感じられるようにしている。

評価項目
日常の教育・保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している(6-4-4)

タイトル①行事のねらいを4分類し子どもの経験を深めたり成長を伝えたりする仕組みになっている
内容①

行事のねらいは、①子どもの経験を高める②保育・発達を保護者へ伝える③親子の触れ合いと遊びの提案④文化継承・地域理解の4つに分類され、その行事を実施する際は、4つの視点のどの目的が達成されるのかを全職員が把握している。
行事は、決して保護者に見せるための習得や見栄えのための練習などをするものではなく、日常の保育の延長として捉えている。子どもたちが日常的に活動していることや発展してきた活動の通過点として見ることも大切にしており、自分なりに参加した結果、楽しさや喜びが味わえるようにしている。

タイトル②子どもが自ら興味を持ち、意欲的に取り組み、継続的に発展することを大切にしている
内容②

保護者に子どもの育ちを伝える行事として「運動会」「おたのしみ会」「成長展」がある。
子どもの日常の保育の中で子どもたちの発達をきちんと保障していくこと、すなわち、子どもが興味を示し、自ら進んで取り組みたい、創作したいという意欲をもてる内容を子どもたちと共に考えることができる行事と捉えている。
年間テーマに沿って子どもの発想や日常活動の過程を活かした内容に取り組むことによって、子どもが達成感を味わい、行事が終わった後も活動が続き、新たな発想や発展、継続的な活動へ繋がることを大切にしている。。

タイトル③行事への保護者の理解が得られる工夫と共に地域の様々な人々との交流を持っている
内容③

その行事で「子どもの何が育っているか」を伝えることを通して、より具体的にわが子の育ちを保護者に実感してもらい、保育者と一緒に成長や発達の喜びを分かち合うことが行事の目的の一つである。

その他の役割として親子関係や子育ての提案を行うこと、地域の伝承文化を伝えることがあるが、保護者だけでなく地域の子育て世帯の参加も積極的に促している。

職員以外の人との交流が体験できるようにお父さんだけで1日保育をする「父親保育」祖父母と一緒に料理を楽しむ「祖父母の招待」地域の子育て支援をしているグループによる誕生会などがある。

評価項目
子どもが食事を楽しめるよう、指導・援助している(6-4-6)

タイトル①発達にあった環境を用意して食習慣の自立を図り、子どもは食事を楽しみ合っている
内容①

一人ひとりの食事の欲求を満たすことや、子どもの「見通しを持った行動」の発達に合わせて「遊」「食」「寝」のスペースを区分し、席の選択や着席のタイミングも自分で判断してできるようにしている。

配膳時は自分が食べられる量を自分で相手に伝えることで適量をよそってもらい、意欲的に食べることを楽しみ、食事を楽しみ合う子どもの姿となっており、子どもの食習慣の自立と共に、偏食等の軽減にも繋がっている。

和食中心の献立作りに配慮し、季節を意識した郷土食や伝統料理、世界の料理など、日常の保育を意識したメニューも提供している。

タイトル②食育計画のもと、栽培、調理、共食を通じて「食を営む力」の基礎を培っている
内容②

食育計画に基づき、栄養士と保育士の連携により、子ども自身が「食を営む力」の基礎を培うための食育(「栽培」「調理」「共食」)に力を入れている。毎日の生活や遊びの中で子どもたちが食に意欲的に関わり、食を通じて人と関わる力を培い、人々が築いてきた食文化を体験できる環境が用意されている。

園庭の菜園では、菜園年間計画に基づき子どもと一緒に色々な野菜を「栽培」、収穫しており、季節の野菜(夏野菜・秋野菜)を活かした「調理」を0歳児から5歳児までの全園児で行い、一緒に食事をするという「共食」活動を展開している。

タイトル③食物アレルギーの対応や試食、レシピ紹介など保護者へ食育支援に努めている
内容③

アレルギー食への対応については保護者との連絡を密にとり、医師の診断書に基づきアレルギー除去食の献立を作成している。

提供時には調理、配膳、喫食のそれぞれの過程で複数の職員がチェックでできる体制を整えており、食物アレルギーの誤食事故防止に努めている。

「調理室だより」が毎月発行され、毎日の献立の展示や食材の産地の表示、人気レシピが紹介されている。さらに保育参観(6月と11月)時の給食の試食や行事(夏祭り・成長展)を通じた食育の取り組みの展示を設けるなどして、保護者への食育支援に努めている。

ごあいさつ

 藤森平司先生の新著
  「行事」の本

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保育における「行事」

★毎日の保育から生まれる

 負担にならない行事実践