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「見守る保育」藤森メソッド

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 Japanese Childcare Method 『HOIKU』 by HEIJI FUJIMORI

      A practical childcare & curriculum guide based
     on Mimamoru philosophy toward social networks from the dyad. 
 

保育環境研究所ギビングツリー(GT)
                     
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大久保わかくさ子ども園(2016)

年度2016年(平成28年)評価機関:評価基準研究所(IRES)
担当評価者評 価 者 氏 名
①倉掛 秀人②小川 明美③松尾 肇浩④谷口 仁宏
福祉サービス種目

評価対象事業所名称
認定こども園
大久保わかくさ子ども園〒169-0072℡03-6265-9900
所在地東京都新宿区大久保1-4-1
園長  福島 正晃

今回、第三者評価を受審してのご感想(256文字以内)

第三者評価を受ける利点は、改めて理念や園の方針を考える機会を園長を筆頭に職員に与えられることだと思います。園で何を大切にし、それをどんなふうに実践に生かしていくのか、これを振り返るチャンスを与えてもらいました。
各分野の分析シートを記入していく中で、それぞれの立場で自分の役割や使命を認識し、振り返る取り組みができれば8割型成功したといってよいでしょう。
また評価者によるインタビューも、自分の頭の中を整理するためにも自らが考える保育を具現化しているのか否かを判断するためにも非常に役立ちました。
もし難点を挙げるとするなら、園が抱えている課題や今後の取り組み等をアドバイスを含めて十分ではなかったので、その点を評価する側が視覚化し言語化できるようにする必要があると思われました。ともあれうちの園としては非常に有意義な体験をさせていただきました。ありがとうございました。

事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)のうち、特に重要なのも

自立と貢献・・・乳幼児期を人格の形成の基礎を培う第1ステージとして位置づけ、社会の構成員の一人として生きていく子どもを育てる。
1)主体的、自発的な活動を保障する保育・教育(主体性・自発性)
2)一人ひとりの発達課題、特性に応じた保育・教育(個別性)
3)多様な人と関わる力を育てる保育・教育(関係性)
4)集団の中で個を育てる保育・教育(社会性)

期待する職員像

(1)職員に求めている人材像や役割

①子どもの気持ちに寄り添い、よく理解できる人
②身体性を伴う遊びの探求者であり、遊びを深め豊かに展開できる人
③子どもの生活の自立を促せる人
④子どもを見守り、子どもに自由な発想や表現、思考を与えられる人
⑤自己の中核に「他者支援という視点(貢献)」を持っている人。

(2)職員に期待すること(期待を持って欲しい使命感)

*人生の中で最も大切な時期に関わっていることの責任感
①子どもの気持ちの代弁、応答を基本とした関わり(一方的な指示や命令はNG)
②とにかく子どもの興味・関心を引き出す(遊びや生活をより豊かにする)
③子どもに考えるきっかけを与えられる役割
④子どもの幸せが自己実現

特に良いと思う点

タイトル子どもの生活や遊びの状況変化に即して環境を常に見直しながら、子ども主体の保育を展開し、保育所保育指針の内容を実現している。
内容すべての子どもが望ましい未来を創造していく力を育むことができるよう、子ども達の主体性と社会性の芽を育み続けている。注目したいのは、子どもの遊び込める環境を常に見直しながら充実させていること。
刻々と変化する子どもの心理や状況に即して、子どもがやりたくなるような動機づけを図ったり、新しい遊びの空間を用意したりしている。
この継続的な環境の再構成の積み重ねによって、子どもが意欲的に遊び込む姿や異年齢での関わり、協力し合う育ちが顕著である。
本園は保育所保育指針が求めている子ども主体の保育を現実のものとしている。
タイトルマニュアル化された教育・保育計画ではなく、子どもの発達把握から望ましい育ちにつなげるプロセスを確立している
内容

教育・保育課程は理念・方針・目標と系列的にまとめられている中で、そのプロセスはトップダウンではなく、計画は徹底して子どもの興味、関心の理解から始まり、そのまま計画に活かされている。
子どもの発達に見通しについても導入している保育ソフトで定期的に発達の特徴を5つの領域(健康、人間関係、環境、言葉、表現)に分けて、更に各領域において詳細に成長の特徴(・・・しようとする。・・・ができる。・・・遊びをする。・・・興味を持つなど)を見通し、更に振り返ることで子どもの理解から生まれる個人計画として展開されている。

タイトル保育理念「自立と貢献」を始めとする保育コンセプトが保育方法や保育環境、人材育成にまで一貫しており、子どもの主体性を育んでいる
内容

本法人の長い保育運営の経験を活かし、現代のこども家庭において望ましい保育理念や保育目標、保育方法、保育環境などが一体的に構築されており、子どもが潜在的に持つ可能性を最大限に引き出そうとしている。
特に保育理念は保育すべての基盤となる概念であり、内なる自己と外なる自己のバランスが必要であるという発達観を表す「自立と貢献」は、教育の営みそのものとも言える。
これら一連の保育コンセプトは、職員の望ましい人材像や人材育成にも一貫して見られ、子どもの主体性や自発性を尊重する姿勢が職員集団に浸透し始めている。

事業者が特に力を入れている取組み

タイトル①認定こども園として子どもの実態からの福祉教育ニーズを捉え、保育の質を追究している
内容①幼稚園機能を持つ認定こども園として待機児童対策、2時間の延長保育、一時保育、地域の子育て支援を通して新宿区に貢献している。またこうした量や対象の拡大を意味する保育サービスの多様化への貢献のみならず、児童福祉施設の専門機関として、入園した子どもと保護者の実態に即して必要な福祉教育ニーズを捉えて解決しようとしている。赤ちゃんの咀嚼や嚥下に着目した湯飲みの改良、安定した姿勢を保つ乳児の椅子の特注、音環境に配慮したアトリエなど。園環境全体はもちろん、目立たない物にまで、専門性を活かした保育の質への追究が見られる。
タイトル②生活と遊びに適した相応しい環境を柔軟に計画、準備し遊びに潤いを与えている。
内容②

年齢別で教室的な室内環境ではなく、様々な生活や遊びの活動には相応しい環境が必要不可欠であることから、子どもの興味や関心を柔軟に展開できる環境が整えられている。。
自発性の尊重のため遊ぶ場所、食事する場所を分け、一人ひとりに応じた時間の流れを保障している。
また表現遊びなどで広げたり深めたりできるよう「アトリエ」と呼ばれる部屋が独立し染物をしたり、大きな紙を用意して協同的に1つの作品を作り上げたりする活動や周囲を気にすることなく太鼓などで遊び込める音楽活動は非常に大きな学びの持続性と発展性が保障されている。

タイトル③利用者の多様な意向や価値観を受け入れながら園運営を安定した軌道に乗せている
内容③

本園は東京都新宿区の歌舞伎町まで一駅の住宅地にある。

園児の保護者は外国籍が多く、要保護児童家庭の保護者支援にも力を入れている。

保護者との意思疎通や子どもとのコミュニケーションが取れない場合は通訳を介することもある。園はそうした文化の違いを大らかに受け入れ、利用者の子どものしつけの考え方や価値観などが異なっていても、一つの園の中で違いを認め合える関係作りに努力している。

開園して1年半。地域住民との信頼関係を構築しながら、保護者からの要望や改善点にも真摯に取り組んできたことで、安定的な園運営ができつつある。

評価項目
日常の教育・保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している(6-4-3)

タイトル遊びと生活の両面にわたり、主体性や自発性を育むための環境や表示を工夫している
内容①

自発的な遊びと主体的な生活が、一人ひとりの特性に応じて実現できるように、物的な環境や表示は遊びと生活の両面から工夫されている。
子ども自ら選んで遊べる豊富な環境の中にも、ルールを○×で示したり、限定的に開設される場所(たとえば大型ブロック)では、使い方の約束事を言葉で説明したりしている。
また子ども自身が生活の流れを意識して行動できるように、いろいろな場所に時計があり、その傍に行動の目安となる「食事の時間は○時から」「片付けは△時」といったイラストも表示している。
遊びも生活も自立を促す環境になっている。

タイトル②子どもの主体性を大切にした活動が子どもの選択を基本として展開されている
内容②

本園の保育は子どもの主体性を大切にしているが、その基本は子どもの「選択」にある。生活や遊びの中のどんな活動であっても、子どもが選択できる。そのため保育者は子どもの欲求を受けとめる姿勢に徹している。また選んだ活動が子どもによって違っても、どの子も「教育のねらい」が達成できる経験となるよう、活動のバリエーションを豊かにしている。
例えば「自然に親しむ」というねらいの場合、近隣の公園には四季折々の自然があるが、室内から紅葉する木が見えたり、屋上でもいろいろな樹木に触れることができ、身近に自然を感じることができる。

タイトル③集団生活の豊かな社会性の中でも一人ひとりを尊重する意識が図られている
内容③

様々な家庭環境、国際的な子が生活する集団生活の中では豊かな社会性が育まれる一方で、子ども一人ひとりの思いが満たされるよう急かさない見守る関わりや集団生活に慣れない子どもに対してやさしく包んでくれるようなくつろげる環境(ソファーやクッション、少し狭く落ち着けるような場所)がある。
保育者自身も子ども自身の自主性、自発性を尊重しながら子どもの理解、対応に繋げている。また遊びの中でも一人遊び、集団遊びが意図的に発生しやすいような環境が工夫され、遊びを通じて集団生活に自然と関われるような仕掛けがある。

評価項目
日常の教育・保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している(6-4-4)

タイトル①行事は日常の遊びの延長であり、子ども自らが作り上げるプロセスの一部となっている
内容①

行事は職員による一方的な取り組み方ではなく、日々の子どもの興味、関心から生まれた遊びからの発展となっている。
職員は少しアドバイスをしたり、子ども自身がやる気が継続するように、たとえば達成ボードを用意してあげたりと、子どもの主体的な活動を支えることに徹している。
劇遊びのナレーションを用意するときも、子どもと話し合いながら一緒につくるなど、子ども自身の思いや願いを尊重してる。
また行事は保護者に子どもの日々の成長を見て、感じてもらうことが目的であり、園の方針を理解してもらう機会にもなっている。

タイトル②行事は個々の達成感や充実感に加え、協力や助け合う心地よさなどの学びにもなっている
内容②

行事は一人ひとりの成長を促すと同時に、みんなで協力しやり遂げることの喜びを味わえるような機会でもある。
一人では出来ないことも、友達と協力しながら少しずつ達成感を感じることができるようなアイデアが豊富である。
また生活や遊びの中では異年齢による自然な交流があるため、競技を見せたり劇を見たりする中で自分もやってみたいという意欲を引き出している。
例えば運動会競技の1つリレーでは年中と年長が一緒に行うことで、クラスの枠を越え、大きな仲間として協力し合うことの大切さや助け合うことなどを学ぶ機会にもなっている。

タイトル③行事でも子どもの意欲を引き出すために、臨場感のある仕掛けを工夫している
内容③

「鬼退治に来て欲しいと、手紙が届いたよ」。子どもの意欲を引き出すために、行事の進め方でも職員の工夫が随所にある。手紙とは、桃太郎からのものだった。劇遊び「桃太郎」への子ども興味を高めたい、そう考えた職員のアイデアだ。

あるいは1歳児でもパン屋さんごっこが成立したという。成功の秘訣は子どもをパン屋さんに連れて行ったこと。職員は子どもの興味や関心を高めることに楽しさを感じている。

園長は「導入が保育だから」という。「子どもの興味や関心を引き出すこと、その花を咲かせること。これが保育の大事なこと」と話している。

評価項目
子どもが食事を楽しめるよう、指導・援助している(6-4-6)

タイトル①食事の時間が家庭にはない会話やコミュニケーションの機会になっている
内容①

すべての保育室で遊ぶ場所と食事の場所が分かれている。乳児では一人ひとりの体格にあった椅子や机を用意し、落ち着いて自発的に食事ができるようになっている。
また座る場所も、発達が進んだ子どもの様子を見て真似たりできるように配置することで「見て学ぶ」ことが自然に起きている。
また2歳以上になると、子ども同士の会話ややりとりがしやすいように、6人がとり囲むように座っている。
お互いに顔を見合いながら、楽しく会話が弾んでおり、食事の時間が生活の中の潤いとコミュニケーションポイントとして機能している。

タイトル②セミ・バイキング形式の食事は、主体者である子どもの満足度と食への意欲を高めている
内容②

自分の食べたい量を伝えて、よそってもらうセミ・バイキング形式の配膳は、子どもの満足と意欲を高めている。
そのときの言葉でのやりとりを通じて、子どもは自分の欲している適切な量を自覚し、また保育者は子どもの嗜好や体調の変化などを把握している。
食べる座席は2歳児までは概ね決まっているが、3歳以上の幼児になると。自由に好きな所に座ることができる。
また幼児では当番活動として毎日、キッズキッチンでお米を磨ぎ、専用の炊飯器にセットしている。
子どもたちはこの活動が好きで、ごはんの炊き上がりをワクワクした気持ちで待っている。

タイトル③離乳食、アレルギー食、そして宗教食など個別のニーズにきめ細かく対応している
内容③

離乳食や食物アレルギーによる除去食、宗教上食べることができない食事などは、家庭との連携を密にして献立に活かしている。
離乳食はチェック表を用いて家庭で2回以上食べてみて、食物アレルギー反応などがなかった食材を使うようにしている。
また食物アレルギーなどで除去や代替が必要な場合は、提供ミスが起きないように、子どもの顔写真や除去する食材などを表示したカードを用意して、調理室で除去食や代替食を調理するとき、クラスで配膳するとき、そして食事コーナーで喫食するときの各段階で確認し、誤食を防いでいる。

ごあいさつ

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