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「見守る保育」藤森メソッド

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 Japanese Childcare Method 『HOIKU』 by HEIJI FUJIMORI

      A practical childcare & curriculum guide based
     on Mimamoru philosophy toward social networks from the dyad. 
 

保育環境研究所ギビングツリー(GT)
                     
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第二いちご保育園(2017)

 年度2017年(平成29年)評価機関:評価基準研究所(IRES)
担当評価者評 価 者 氏 名
①倉掛 秀人②林 昭宏③伊藤 賢④谷口 仁宏
福祉サービス種目

評価対象事業所名称
認可保育所
第二いちご保育園〒157-0062℡03-5969-1500
所在地東京都世田谷区南烏山2-33-3
園 長 高野 真智子

今回、第三者評価を受審してのご感想(256文字以内)

事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)のうち、特に重要なのも

1)こども一人ひとりの「生まれながらに持っている力」を更に伸ばす保育を心掛ける。
2)保育者もこども達も自分の想いを表し、受け止め、折り合いをつける事ができる関係作り。 3)保護者と共に子育てを行う楽しさ、喜び、難しさを共有できる関係作り。
4)地域との連携を深め、地域貢献できるような関係作り。
5)こども、職員、保護者、地域が結ばれるための中心的役割を果たせるよう努めていく。

期待する職員像

(1)職員に求めている人材像や役割

「失敗を恐れず挑戦し失敗から学ぶ姿勢」「自分と違う意見を排除しないでその時に一番良い方法を一緒に考えようとする姿勢」をこどもたちに示し、こどもも一人の「人」として尊重した対応ができるプロ意識を持った「人」であることが求められます。

(2)職員に期待すること(期待を持って欲しい使命感)

こどもの発達、興味をよく見て、次の発達を保障できるような環境を展開し、こどもの次の行動予測の基、見守り、待てる保育を行うことで、こどもと保護者の成長ひいては自分やチームの成長を願える存在となることを期待します。

特に良いと思う点

タイトル子ども自身が選択できる環境を充実させながら情緒の安定を図っており、子ども主体の生活を尊重した本来の保育所保育になっている
内容子どもたちが開園2年目にして、主体的な生活を送っている。保育の環境の充実を図り、子どもがやりたいことを選んで遊ぶことができるようにすることを中心に、様々な欲求を適切に満たして情緒の安定を図っている。これは養護と教育が一体となった保育そのものであり、本来の保育所保育のあり方となっている。それができているのは経営層をはじめ職員全員が子ども主体の保育理念と保育方針を持ち、子どもの育ちゆく力を信じているからだろう。表面的に子どもの行動を外から整えようとする保育を避け、保育の原理に基づいた保育が実践されている。
タイトル目指す目標のために信頼しあえる同僚性の中で保育理念を共有し、子どもの人権感覚を磨きながらチームワークのいい組織を作ろうとしている
内容経営層が実現を目指している保育理念や保育方針を職員がよく理解しており、職員間の連携やチームワークが良い。目標を共有しあうには、まず職員間の信頼が大事だと、共感的な人の繋がりを重視している。保育の専門性の根底には人間性や倫理観に裏付けられた判断力が不可欠だが、ベテランも新任も子どもに対する言動や振る舞いの質を高めあおうという姿勢がみられ、子どもの人権を大切にする感覚が職員集団の中に浸透しはじめている。また知識や技術の面でも、経験の浅い先生をどう育てていくべきかが課題であると認識しており組織力向上が期待できる。
タイトル職員と保護者の協働関係を軸にしながら保護者同士の交流を高める仕組み作りに成功しており、地域も視野に入れた福利向上を目指している
内容通常の保護者会だけではなく、父親の会「育men塾」や母親の会「いちごママの会」など、園の職員がリードして保護者同士が繋がる仕組みを作り、保護者との協働を深めながら保育に厚みをもたらしている。また地域との連携を深めることで伝承遊びの体験など子どもの生活の幅を広げている。さらに生涯学習を楽しんでいる老人会や地域の文化施設との接点を模索している他、民生児童委員を介して独居老人と園児との交流も計画している。園長はソーシャルワークの専門性を活かし、人と人の結節点に働きかけて地域の人的環境を豊かにしようとしている。

事業者が特に力を入れている取組み

タイトル①子ども主体の保育を展開するための保育環境に様々な工夫が見られる
内容①子どもが主体的に遊び生活する保育の形が定着してきている。開園してから短期間に達成しているのは、それに向けた取り組みを迷わず進めてきたからだろう。室内には遊びのゾーンがいくつもあるほか、畳のある保育室など「和の保育」を展開する象徴的な空間もある。日常的に食育活動ができる配膳・食育ゾーン、体幹の育ちを促す運動ゾーンなど、この園ならではの工夫が随所に見られる。また幼児でも途中入園が多いという子ども集団の中で、子ども同士の関係も豊かで、今後もその集団の力をうまく引き出しながら個々の子どもの育ちに繋げていってほしい。
タイトル②子どもの発達をよく捉えており、いろいろな表現を通じて自分をつくる保育になっている
内容②子どもの発達を保障していくために、園は子ども同士のかかわり、特に子どもが自分を表す様々な体験を通して自分を作っていく保育を大切にしている。またその体験は、日本の和の文化として培われてきたものが多い。思い通りに体を動かせるようにするための体幹の育ち、木の食器やわら草履の室内ばき、直火を使ったかまどによる炊飯体験、墨汁と筆による書道、地域の方の協力による伝統文化体験など、子どもたちを日本の生活の中に染み込んでいる和の文化と出会わせている。その結果、その子なりの精神性が個性となって表現され、発達を促している。
タイトル③子どもの安全はもとより保護者が活躍できる機会も提供するなど親の子育てを支えている
内容③保護者が安心して子育てができるためには、園生活が安全、安心であることが欠かせない。その点、体幹を整える生活など子どもが自分で危険を回避できる力を育て、自ら安全な生活を作り出す力の基礎を培っている。また自分の子どもがどのように過ごし、どんな経験をしているのか園と保護者が共通認識を持つための保育参加も始めた。園の肝いりで始めた「育men塾」などで保護者同士の交流を促進し、それが園の活動を支え子どもの経験の幅を広げるイベント活動にも発展している。地域を巻き込んだ交流や連携も計画中で園は保護者支援に力を注いでいる。

評価項目
日常の教育・保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している(6-4-3)

タイトル①幼児組には主体的に遊べる複数のゾーンがあり自発的な遊びが展開されている
内容①幼児組の保育室には、絵本、絵画、伝承遊び、科学、クッキングなどのゾーンが用意されている。その遊びをしたい子どもが集まり、一緒にやったり協力しあったりしている。たとえば造形・製作ゾーンには、遊び方のルールが写真で貼られており、年少児でも分かるようになっている。またどちらがきれいな片付けか、二つの写真が貼られていたりする。これらは自分で決まりの大切さやよさに気付く環境作りである。またゾーン全体の設定は、子どもの様子を見ながら4ヶ月ごとに見直すことになっており、子どもの遊びの発達と学びが深まるようにしている。
タイトル②イメージを外に表す再現遊びを通して、子どもがその気持ちよさと面白さを味わっている
内容②本園は、子どもが自分の気持ちを相手に伝えたり、相手の気持ちを受け止める「表現」のスキルを育んでいる。遊びのゾーンにも表現と造形・制作があるが、職員も具体的なバリエーションと遊びの展開を学ぶために、外部から講師を週1回招いている。講師が実際に行った「忍者ごっこ」では、始めに忍者の真似から入り、徐々に自らがイメージする忍者になりきることで、外へ表す気持ちよさを味あったり、同じ忍者でも友達がそれぞれ違う表し方をしていることに気づき、その面白さも感じた。自分のイメージを再現する表象遊びよる「共同性」も育んでいる。
タイトル③生き物の世話を通して、命あるものをいたわり大切にする気持ちを育んでいる
内容③幼児の活動ゾーンには、生き物を飼育するコーナーもある。今はイタチ科の小動物フェレットを保育者と子どもが一緒に育てている。フェレットは、比較的世話が簡単な魚や昆虫とは違い、餌を与えたり、トイレの掃除を毎日確実にしなければならない。小動物は人のように言葉で気持ちを訴えることはしないので、飼育する方がフェレットの気持ちを察しなければならない。飼育は年長児が担うが、当番活動の中に飼育担当があり、小さな命を守るために世話をする大切さを学びながら、命あるものをいたわり大切にする気持ちを育んでいる。

評価項目
日常の教育・保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している(6-4-4)

タイトル①直火のかまどでお米を炊く体験を通して自然と生活の関係を豊かに学んでいる
内容①世田谷の住宅街にありながらも屋上で稲を育て、米を収穫し、かまどでご飯を炊いている。子どもたちは米を砥ぎ、薪で火を起こす。煙や湯気が出てくるかまどを観察し、お米の炊ける香りを楽しんでいる。注目したのは、かまどに火をつけることも子どもと一緒に行っていること。現在は6名の子どもが夢中になってその活動に取り組んでいる。直火を生活に取り入れるのはハードルは高い。職員が子どもの力を信頼し、子どもが火の性質に気づき、安全に扱う方法を身につけるといったことが欠かせない。ここに至るまでも充実した活動だったことと想像される。
タイトル②行事は日常の保育と同じように、自分でやりたくなるような働きかけを大切にしている
内容②保護者に来てもらう大きな行事は、親子フェスティバル(運動会)と、子どもの発達をトータルに伝える成長展の2つである。行事は日常の保育と同じく、「やらせる」でなく、子ども自身が「やりたくなる」ような働きかけを大切にしている。そのため、親子フェスティバルで運動を見てもらうときは、どの子も同じ内容をするのでなく、いくつかのものから子どもが選択できるようにしている。また保護者参加の行事が少なくても、子ども達が何かに意欲的に取り組む行事も大切なので、かまど保育やじゃがいも掘りなどの活動をたくさん用意している。
タイトル③体幹を育てるための保護者との環境作りが、保育に変化と躍動感をもたらしている
内容③体を思い通りに動かせるようになるためには、体幹が大事。そう考えている園は、体幹を整える遊びを意図的に多く取り入れている。アスレチック施設にあるような縄梯子や綱渡り、よじ登り台などのダイナミックな遊びが、幼児組の遊戯室でできるようになっている。天井から大きな鉄棒が張り出されており、そこに綱やネットを張ることができる。訪問したときは大型滑り台が製作中だった。園と保護者が「体幹を整える」という同じ目的を持つことで、色々なアイディアが生まれている。保護者との環境づくりが、日常の保育に変化や躍動感をもたらしている。

評価項目
子どもが食事を楽しめるよう、指導・援助している(6-4-6)

タイトル①味覚や食欲を育てるために自然の食材や味を研究し、食を営む力を大切にしている
内容①乳幼児期は味覚や食欲が育つ大切な時期だと、園は考えている。子どもは、手づかみ食べを奨励しており、食べ物を口に運ぶことで「自分で食べられた」という達成感を味わい、食べる意欲を育てている。メニューや味付けも工夫している。食材の硬さや大きさ、自然素材の味わいなどを研究し、子どもに合った献立にしている。和食だけではなく世界の料理や郷土料理もある。幼児組では、かまどでご飯を炊く活動を通じて、炊けるときのご飯の湯気や香りを見たり感じたりすることで五感を育くみ、人間が本来持っている食を営む力を大切にしようとしている。
タイトル②食事専用のランチスペースがあり、背丈に応じたテーブルを選んで食べることができる
内容②保育室とは別にランチルームがある。昼食になると2歳から5歳児が時間に差を持たせながら、徐々にテーブルにつく。高さが違う椅子やテーブルが色分けされており、自分にあった高さの場所が選べるようにセッティングされている。こうして子どもは正しい姿勢で食事ができる。食器はすべて木製で、子どもが持ちやすい大きさと重さになっている。木のぬくもりを感じ、食べる時も口触りがよく、料理をより美味しく感じるという。また物を大切にする心が育って欲しいとの願いも込められている。食器にも保育理念の「和の心」を大切にしていることがわかる。
タイトル③子どもの発達にあった離乳食や幼児食を提供し、食物アレルギーにも対応している
内容③子どもの発達やアレルギーなどにきめ細かく対応している。離乳食は、子どもの成長にあった食材の種類や硬さ、調理法になっている。舌で押しつぶせる柔らかさ、かじりとるための大きさや硬さ、よく噛まなければならない素材など、子どもの発達に適したものや切り方、出汁の取り方なども研究している。行事では、あごだしとほんだしの違いや、砂糖を使わない甘味などを保護者に体験してもらったこともある。また子どもに食物アレルギーがあると、医師の診断書に基づいて調味料や食材を変えて対応し、誤食が起きないように細心の注意を払っている。

ごあいさつ

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