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「見守る保育」藤森メソッド

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 Japanese Childcare Method 『HOIKU』 by HEIJI FUJIMORI

      A practical childcare & curriculum guide based
     on Mimamoru philosophy toward social networks from the dyad. 
 

保育環境研究所ギビングツリー(GT)
                     
〒161-0033東京都新宿区下落合2-10-20
新宿せいが子ども園内

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稲城市立第六保育園(2018)

年度2018年(平成30年)評価機関:評価基準研究所(IRES)
担当評価者評 価 者 氏 名
①筒井 正人②小川 明美③高野真智子④谷口 仁宏
福祉サービス種目

評価対象事業所名称
認可保育所
稲城市立第六保育園〒206-0801℡042-377-6249
所在地東京都稲城市大丸82-4
園長富岡 孝幸

今回、第三者評価を受審してのご感想(256文字以内)

今回の第三者評価は表面上の書類確認ではなく、じっくりと時間をかけて話し合うことで子ども主体の保育実践をお伝えすることができたと感じています。日々行っている業務を客観的に捉えていただけたことで、自分たちの保育を見つめ直すことができ、職員のモチベーションを引き上げる結果となりました。足りていない部分の的確なご指摘は、これからの課題が明確となり、道が拓けたような爽やかな気持ちとなりました。法人が大切にしている自然教育の里山を見学し、肌で感じ取っていただけたのはGTの第三者評価ならではだと思います。

事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)のうち、特に重要なのも

<基本理念>「子どもに生きる力と心を」 「家庭と育ちあう喜びを」 「地域に信頼と愛を」
<基本方針>私たちは保育理念を実現するため、次の基本方針を掲げ日々努力いたします。
1.いつも笑顔がある環境を創ります。
2.共に育て合い、育ち合う気持ちを持ち続けます。
3.子どもの個性と社会のルールを大切に、一人ひとりを見守ります。
4.楽しく安全な食事を提供します。
5.地域における子育ての拠点として社会に貢献します。

期待する職員像

(1)職員に求めている人材像や役割

<子ども、保護者、地域の方、同僚、自分自身にカウンセリングマインドで関われる人物であること>
保育園は「人との関わりを学ぶ場」「個が大切にされる場」であることから、保育実践全体にカウンセリング・マインド10項目を意識する。
1.一人ひとりを大切にする心
2.他人(ひと)の痛みを感じる心
3.待つ心
4.可能性を拓く心
5.柔らかい心
6.向きあう心
7.葛藤を生きる心
8.クライエントに学ぶ心
9.生涯学びつづける心
10.ともに生きる心
<保育の仕事にやりがいを感じ、生き生きと働く姿勢を子どもに示すこと>
私たち職員は、保育の仕事に誇りと責任を持ち、自らの人間性と専門性の向上に努め、一人ひとりの子どもを心から尊敬し、問題解決のプロセス・思考や、集団の中での人との接し方を学んでいくための見本となります。

(2)職員に期待すること(期待を持って欲しい使命感)

<法人の理念を理解し、見守る保育を実践すること>
やりたいことを引き出し、やりたいことを保障する保育を通して子どもの心身の成長発達を見守ります。そのため、年齢の区分だけではなく、異年齢の幅の中で、一人ひとりの発達をきちんと支援することを大切にした「異年齢保育」を取り入れます。自らの課題を見つけて行動する、子どもが主人公となる保育を行い、「自律」と「自立」を学ぶ環境を整えます。「自律」とは、自分で考え、自分の体をよく使い達成感を味わうことで育つものです。自分でやりたいことができる体づくりが大切です。その達成感が自己肯定感を持つ子どもを育てます。「自立」とは、自分の感性・知性・意思・体などをすべて使い、時間をかけて成熟していくものです。自分の意思で様々な事に関わることで、身体的にも精神的にも対処できる心と体が育ち、自立していきます。自分はかけがえのない大事な存在という自己肯定感が持てることから友達もかけがえのない大事な存在であるという他者肯定ができていきます。このような保育を実践していきます。

特に良いと思う点

タイトル豊富な地域資源を積極的に活用し、一人ひとりの子どもが充実した体験ができるように配慮している
内容基本理念「地域に信頼と愛を」、基本方針「地域における子育ての拠点として社会に貢献します」の通り、子どもの発達を支えるために地域社会における生活経験を大切に考えている。里山NPO法人や地域資源を活用する取り組み「くらすクラス」に積極的に参加することや、園の周りにある地域資源と関わることが、日頃の保育園生活に生かされている。このような経験を通して、身の回りの事物に対する興味、関心を広げ、周囲の人々との関わりをより豊かなものにしながら、友だちとの関わりを深めている。しっかりと指導計画に基づいて実施している
タイトル保護者アンケートでの意見収集、結果開示が保護者との相互理解を深め、日頃の保育への反映が保育の見直しにつながっている
内容家庭と保育園が互いに理解し合い、その関係を深めるために、連絡帳、お便り、送迎時の対話、保育参加、様々な行事、保護者会等の機会を活用している。保護者の思いを受け止めること、保育の意図を理解できるように説明すること、疑問や要望には対話を通して誠実に対応すること、子どもに関する情報の交換を細やかに行うこと等工夫が見られる。特に、長年にわたり信頼関係を構築してきた保護者会が、年度末にはアンケートを取っている。その結果は、詳細に文書でまとめ開示され、その内容を保育園は、次年度の保育に反映し、見直す機会としている。
タイトル園の理念の不断の共有とそれに基づく組織構築が、職員一人ひとりの意識を高め、現場の意見が反映される民主的な組織風土が作られている
内容職員一人ひとりに配られ、在職中はずっとそれを携帯するステートメントブックには、法人の理念から職務の運要則まで、必要な事項がすべて明記されている。こうした理念の共有の下で、職員それぞれの力を生かし運営に参画できる組織図が構成され、すべての職員が組織運営に参画する形ができている。その結果、一人ひとりの意識は高まり、個人の考えを部門で検討・発展させ組織の運営に生かしていく道筋がしっかりとできてきた。個人の意識とやる気を高めそれが組織の力の向上につながる、民主的な組織風土が作られている。

事業者が特に力を入れている取組み

タイトル①地域資源を最大限に活用し、子どもの経験の質を高め、地域との絆を創出している
内容①地元NPOが整備し、子どもたちが日々活動している里山を実際に見た。林道の先にログハウス風の小屋があり、市内の街並みが一望できる。その先に、程よく手入れをされた疎林と柔らかな落ち葉が積もる斜面が広がっていた。その疎林は、台風の後、園の職員が総出で落枝を拾い整えたものだという。この山には水道は通っておらず、活動には小さな不便がつきまとう。しかし、この自然環境での活動は子どもたちに、他の活動では決して得られない大きなものを与えている。法人理念にある地域重視の考えが、大きな実りとなっている。
タイトル②法人理念を具現化した血の通った人材育成システムが、個々と組織の力を向上させている
内容②「志を共有し、その熱い思いを絆として、ともに生きる」。この、地域に愛をという理念を持つ法人のマニフェストでは、地域の福祉に取り組む「私たち」性が強調されている。そうした意識の下で構築された人材育成・評価のシステムは、職員それぞれの個を大切にした、いわば血の通ったもので、職員一人ひとりのやる気と能力を向上させる一助となっている。子どもたちに対する保育の方法としてとられている「主体性を育む」という方法が、職員育成にも息づいているのだ。自ら考え、学ぶ風土の下、個々の向上が組織力向上に結び付く好循環を生んでいる。
タイトル③見守る保育の実践にあたり、子どもの意思表明の機会を保障し、主体性を育んでいる
内容③園の理念を実現するための方法として「見守る保育」が行われ、豊かな環境の下、子ども自らが主体的に自らの活動を選ぶ方法論が定着している。その中で特に注目したいのは、日々の保育の中で、子どもたちが自分の考えや意見をいう機会が常に用意されていることだ。朝の会でのその日の活動の設定から、年長児による見守り隊の活動、園内の危険個所発見と注意喚起に関する活動、食事の配膳の際の要望など、いくつもの場面で子どもたちは自分の意見を自由に述べ、それが尊重される風土の下で伸びやかに主体性を育んでいる。

評価項目
日常の教育・保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している(6-4-3)

タイトル①園庭遊びの環境が自発的な活動へと繋がる環境となり、朝から活発に遊んでいる
内容①広い園庭があるので、子ども達は登園後、朝8時頃から園庭で遊び始める。園庭の遊具には制約はないが、ボトルコンテナーなど重ねて遊ぶ物には3歳児にとって危険な場合もある。保育者は危険に配慮しながらもできるだけ見守り、5歳児が3歳児に危険であることを伝えられる場面を大事にしている。他にも職員が手作りしたタイヤブランコなどもあるが、子ども自身が自分の能力を判断して挑戦できる遊具として作られているので、子ども達は挑戦する気持ちを自ら持ちながら、外遊びを活発に行っている。
タイトル②「言葉の話」の時間を設けており、言葉の重要性について子ども自身が考える機会がある
内容②子ども同士の喧嘩で「頭腐ってんじゃないの」等、相手を嫌な気持ちにする言葉を使い始めた様子から、「言葉の話」の時間を設ける事にする。嬉しい言葉と悲しい言葉はどんな言葉であるかを出し合ったりする中で、子ども達も言葉に対しての意識を持ち始めるようになった。主任保育士が中心となって話の場面を作って行くと子ども達から徐々に家族や友達との関係についての相談をしてくるようになった。自分の思いを伝えられるという事、言葉がどれだけ重要なのかという事について子ども自身が考えるきっかけとなり、言葉についての理解が深まっている。
タイトル③時間や当番など保育者の指示ではなく、自ら気付き行動に移せる工夫がされている
内容③5歳児の当番活動については、4月から担当を決めるというやり方ではなく、あくまでも子ども達が当番活動をしたいと言うまで作らないという方法を取っている。その為、そのクラスによって当番活動の開始時期が異なる。しかし、自分達からやりたいと言いだした事、やる内容も自分達で考えた事の為、責任感をもって仕事に取り組むようになる。また、自分達で決めた事には、自ら気付き行動に移す姿が多くみられるようになる。保育者の指示で子ども達が活動するだけではなく、こうした自発的な活動ができる工夫が保育中に見られている。

評価項目
日常の教育・保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している(6-4-4)

タイトル①行事の内容は子どもの意見が多く取り入れられ日々の生活から作り上げられている
内容①園行事に関しては、保育者指導型にならないように配慮している。おたのしみ会においてはその年の子ども達の好きなお話から子ども達が選び、そのお話の劇を行ったり、運動会でも子どもが日々楽しんでいるものをあげ、プレゼンしたりオーディションしたりしながら話し合いで決めて行く。どの行事でも子どもの選択肢が設けられ子どもの意見や意思が尊重されている。また、学年が上がると太鼓ができるなど、憧れを持ちながら待つことで該当年になると積極的に活動に参加するようになる。発表の為の練習ではなく日常の取組みを知らせる行事となっている。
タイトル②姉妹園との交流としてのデイキャンプでは、子ども達で計画・実行を行っている
内容②デイキャンプは、里山に各園の年長児が集まり行う行事であり、各園の年長児が主になり、里山で何をするのか、夕飯のメニューはどうするのか等を考え、計画・実践している。遊びでは「森遊びしよう」「オリエンテーリングしよう」「ピザ作りしよう」等の意見を出したり、食事では何を作りたいか、園の調理器具で何が作れるのか等子ども達が主になり保育者と相談したりしながら決めていく。今年度は、担任が自然遊びを得意とし、日々の保育の中に自然との関わりを取り入れている為子ども達も自然に対する関心が深く、意欲的に取り組まれた。
タイトル③行事では過程を大切にしている事を保護者に伝えながら園の保育方針の理解を進めている
内容③行事等、その過程が大事である事を保護者に理解してもらう為に、行事前の各クラスの取組みを写真入りでわかりやすく伝えている。内容としては子ども達が今、何を考え行動しているのか、どのような流れから行事に繋がっているのか、友達との関わり等を載せている。日常的にも、この園が大事にしている異年齢保育、選択制保育の必要性や子ども同士の関わりを意識した環境作りについての掲示物が保護者の目に付く所に掲示してあり、園の大切にしている保育方針を視覚的に伝えている。保護者アンケートからも保育方針について理解されている様子がわかる。

評価項目
子どもが食事を楽しめるよう、指導・援助している(6-4-6)

タイトル①保育者等が連携し食事時間を発達や活動により変えることで落ち着いて食事ができている
内容①一定の食事の時間は決まっているが、その時間の範囲の中で全員が一斉活動するのではなく、乳児なら発達によって幼児ならその日の活動によって臨機応変に変えている。一斉活動ではないので、子ども達も自分のペースで落ち着いて食事ができる。それには保育者や調理担当などの連携が重要であり、日々の保育の中で十分話し合われている事がわかる。幼児クラスでは、子ども達にも年齢別なのか異年齢のグループ別なのかが掲示でわかるようになっており、食べ終わる時間も掲示にて自分で確認できるようなっている。
タイトル②調理担当が食事の様子を見て毎日会議を行う事で喫食状況を把握し保育者と共有している
内容②調理担当者は、順番に子ども達の給食時間に保育室へ出向き、その日の喫食状況を毎日行う給食会議で把握している。その為保育士からの報告だけでは伝わりにくい子ども一人ひとりの様子なども把握できている。そうした実際の状況を踏まえて、主菜が魚の日には「今日はお魚料理です。骨に気を付けて食べましょう」というイラスト付きの掲示を出すなど、子ども達に必要な情報が調理担当者からわかりやすく発信され、保育担当とも共有されている。特に幼児のランチスペースには食べものに興味関心が持てるような掲示や装飾がされ、食育にも繋がっている。
タイトル③園庭の果実を自分たちで収穫し、その場で味わう事ができる環境が用意されている
内容③園庭には、柿・果林・みかん等実のなる木が植えられており、収穫の時期には子ども達が収穫して良いことになっている。保育者が準備できる時には、園庭に面したバルコニーで実際に皮を剥いて食べたりする事もできている。実際になっている果実を収穫しその場で味わう活動は、食育の一環としても良い経験となるが、子ども達にとっては五感を使い、科学的な体験もできるので学びに繋がる活動にもなっている。また、興味を持った数名からの活動の為、少人数での作業となり包丁を使う作業だとしても安全に行う事ができている。

ごあいさつ

 藤森平司先生の新著
  「行事」の本

◆藤森平司先生の新著

保育における「行事」

★毎日の保育から生まれる

 負担にならない行事実践