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「見守る保育」藤森メソッド

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 Japanese Childcare Method 『HOIKU』 by HEIJI FUJIMORI

      A practical childcare & curriculum guide based
     on Mimamoru philosophy toward social networks from the dyad. 
 

保育環境研究所ギビングツリー(GT)
                     
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本郷ゆうし保育園(2018)

年度2018年(平成30年)評価機関:評価基準研究所(IRES)
担当評価者評 価 者 氏 名
①倉掛 秀人②林 昭宏③高野真智子④谷口 仁宏
福祉サービス種目

評価対象事業所名称
認可保育所
本郷ゆうし保育園〒206-0802℡042-401-6951
所在地東京都稲城市東長沼2115-2
園長中山 夕美子

今回、第三者評価を受審してのご感想(256文字以内)

今回第三者評価を受審するにあたり、まず事業プロフィールや組織マネジメント分析シートを記入することで、自園の保育について改めて振り返る機会となりました。組織的な活動についての今後の方向性を確認することができ、自園の目的意識を改めてはっきりと持つことができました。なにより、評価者であるGT園の園長先生方が自園の保育について受け入れ共感してくださることで、自分たちの保育に自信を持つことができたことが非常に大きかったと思います。改善点についても納得できるものであり、よりよい保育園になるよう一層の努力をしていくつもりです。

事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)のうち、特に重要なのも

1)子どもの最善の利益を第一に考えながら、一人一人が生きる力の基礎を培えるよう、子ども主体である環境による見守る保育を進める。
2)子どもの育ちを家庭と共に喜び合えるよう、信頼関係を構築し、子どもの姿や保育の様子を伝える。
3)地域における子育ての拠点となれるよう、一時預かり・子育てひろば等の活動を広げ、子育て支援を行う。
4)チーム保育を行うことで、職員一人一人が輝ける働きやすい環境作りを進め、共に学び合いながら保育の質の向上を図る。
5)併設している学童クラブと連携し、小学生との交流を図りながら、発達の連続性を大切にしていく。

期待する職員像

(1)職員に求めている人材像や役割

子ども一人一人や保護者、職員等の周りの人、そして自分にもカウンセリングマインドで関われる。職員集団の中で、お互いの意見を理解し受容しあいながら、子どもにとって何が大事かを考え、積極的に意見交換ができる。日々責任を持って保育にあたり、「自主性」を持って前向きに行動できる職員であってほしい。
様々な人がいる職員集団だからこそ、それぞれの得意分野を活かし、子どもにも様々な経験ができる環境を作っていけると思う。職員間でも「見守る」ことを大事にして、成長しあえるような関係であってほしい。

(2)職員に期待すること(期待を持って欲しい使命感)

法人の理念を理解し、見守る保育を実践する。そのために必要な、子ども理解を深め専門性を高めるために学ぼうとする気持ちは、常に持っていてほしいと思う。子どもを信じ、丸ごと受け止め、自分自身が子どもにとっての人的環境であることを自覚し行動する。また、子どもの育ちを支えるこの仕事にやりがいを持ち、自信を持って力を発揮してほしい。子育て支援の観点から地域貢献にも関心を持ち、積極的に関わろうとする気持ちを持ってほしい。

特に良いと思う点

タイトル子どもが自発的に遊び込めるような環境が室内にも園庭にも用意され、子どもの意思を尊重した保育によって流れるような生活が実現している
内容2階建てのゆったりした空間の園舎で、乳幼児が150名以上いるとは思えないほど、落ち着いた園児たちの生活が展開されている。保育室には乳児から幼児まで、発達にあった遊具が置かれ、それぞれの興味や関心にあった過ごし方ができている。職員間の密な連携によって、遊びから食事、睡眠への生活の流れに淀みがない。園庭にはすもも、かりんなどクラスの名前の樹木が並び、大きな砂場の周りには、バランス遊びで体幹が育つような手作り遊具が置かれている。保育の計画から日誌まで、確かな記録のもとに子どもの意思を尊重した保育が実現されている。
タイトル法人内の4園が協力した職員のキャリアパスの仕組みは、職員自らの自発的研修を生み出し、組織として専門性を高めている
内容法人内の4園が協力して職員の専門性向上に取り組んでいる。法人内職員の2/3は、各園の園長、主任のもとに専門・ミドル・分野別の3階層のキャリアのどこかに位置付くようになっている。さらに国が示したキャリアアップ研修の7つの分野とも連動したいくつかの小グループを形成することで、4園の職員が同じテーマで集まって協議したり、年間の研修計画を立てたりしている。このように職員のキャリアパスと、自発的研修を生み出す仕掛けを組織化しており、法人のスケールメリットを生かした人材育成になっている。
タイトル再開発で急増する待機児童の受け入れのほか、就学児童の支援や地域と連携した保育活動を通じて、地域に「愛される保育園」となっている
内容この保育園の運営の根底には郷土愛がある。昭和51年の法人創設の理念は「地域に信頼と愛を」である。これは先代の理事長から現理事長へと受け継がれている。稲城市が進める公立保育園の民営化の受け皿となり、再開発で急増する乳幼児を多数受け入れ、一時保育や年末保育などで地元の福祉に応えてきた。本園の場合には、児童館や学童、子ども家庭支援センター分室も併設されている。また多摩丘陵の里山が残る地域の自然を活かした「自然教育」にも力を入れ、地元のNPOと協力関係を築きながら「地域に愛される保育園」を実現させている。

事業者が特に力を入れている取組み

タイトル①新しい連絡WEBツールを活用して保育の可視化を進め、保護者との関係を深めている
内容①新しいソフトウエアを活用し、保育の可視化に力を入れている。保護者の多くがパソコンよりもスマホやタブレット端末を使っているため、子どもの様子や保育内容を写真で見ることができるようにした。定期的にアップされるそれらの情報によって、園の保育を以前よりも身近なものに感じているという声が、保護者から届いている。新しいツールを導入したからといってすぐに見てもらえるとは限らない中で、このような積極的な利用が見られるのは、それまでの保護者と園との信頼構築の地道な積み重ねがあったからだろう。今後の展開が楽しみである。
タイトル②キャリアパス体系を見直す中で、自分の専門性を自覚できる仕組みづくりに着手した
内容②見守る保育については、乳児保育や幼児教育の専門性の中に落とし込み、何を学べばいいのか深めていく方向性が明確になった。その成果は今年見え始めている。もう一つは自己評価である。OJTシートで毎月振り返っている。年2回の経営層との個人面談でその内容を軌道修正しながら、個人別研修計画と結びつけている。キャリアパス体系の中で自分のスキルを確認しながら、学びの方向性を見出そうとしている。個々の職員の学びの記録が可視化されており、振り返りやすい仕組みになっている。
タイトル③子どもたちは里山での自然教育で運動能力を身につけ自然の恵みを実感している
内容③稲城市内にある「いなぎめぐみの里山」を利用した自然教育「のらのら」は、野山で遊びながら基本的な運動能力を育み、それに併せて畑で野菜などを栽培している。これらは食育や行事とも連動しつつ、子どもたちは五感を使って自然と触れあっている。山遊びでは斜面や森の中を駆け回ることによって、平衡感覚や空間認知力を養い、農業体験では四季の草木や生き物に触れながら自然の恵みを実感している。また園庭にもそれらの要素を取り入れている。里山から持ってきた丸太などの自然物が置かれ、仲間と協力しながら遊べるような環境が作られている。

評価項目
日常の教育・保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している(6-4-3)

タイトル①本物の自然教育を通して次世代の自然を考えることができる子どもを育てている
内容①本園は、法人が支援しているNPO「いなぎめぐみの里山」で自然教育を行っている。平らなところしか歩く機会がなくなった現代の子ども達にとって、自然の中で遊ぶことは、貴重な体験になっている。ここには主に4~5歳児がよくいく。歩く、走る、よじ登るという基本的な運動に始まり、バランスをとり平衡感覚を磨いたり、ロープで木を縛ってみたり、火を起こしてみたりと、予測できない自然を相手に考える力や協力する力を育てている。自然の中で様々な体験することで「自然を考えられる次世代を育てる」という願いも込められている。
タイトル②保育室には子どもの発達にあった遊びができるように複数のコーナーが用意されている
内容②保育室は子どもの成長にあった遊びができるようになっている。0~1歳児は、手が届く低い棚に玩具が並ぶ。絵本やままごと、体を動かして遊べるコーナーなどがある。2歳児の保育室は独立しており、畳敷きのスペースや隠れ家のような空間でのんびり過ごしたり、机と椅子のスペースではパズルや製作などができる。3~5歳はブロックや絵描きなど、幾つもの種類の遊びのコーナーが設けられている。子ども達は、自分で遊びを選択しており、同じ遊びを仲間と楽しんだり、一人で集中して遊んだりできる。
タイトル③園庭や隣接する公園のほか、複数の散歩先など体を動かせる戸外遊びも充実している
内容③本園にはクラスの保育室の他に、共有して使う広い遊戯室や園庭に隣接する公園、散歩先として使う複数の公園など、集団遊びや戸外遊びの機会が豊富である。遊戯室は、全園児が集まり、誕生会などの行事やお集まり、グループでの遊びなどができる。園庭には砂場を取り囲むように、里山から持ってきた自然物が多く置かれ、自由に遊ぶ事が出来る。園舎に隣接する亀山下公園は、幼児が思う存分走り回れる広さがあり、大型の遊具もある。ただ乳幼児向けの公園ではないため、園児にどこが、どう危険かを考えさせる安全教育も実施している。

評価項目
日常の教育・保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している(6-4-4)

タイトル①子どもの興味や関心から日々の活動が生まれ行事になっていった過程を大切にしている
内容①子どもが興味を持って活動が生まれるような掲示が多い。それが行事づくりにも好影響を及ぼしている。例えば、今年度は童謡や民話がテーマで、階段や壁に日本や世界の昔話のイラストがふんだんに貼られ、その絵本が用意されている。普段からそれに親しんでいるうちに「お楽しみ会」では、劇をやりたいという声が上がり、配役も子どもが決めることになった。環境から刺激を受けて生まれてくる活動が発展し、行事にも繋がっていった。本園はこうした過程を大切にしており、職員は子ども達が主体的に行事を進めていく姿を見守っている。
タイトル②行事ができていく過程に見られる子どもの育ちや保育の意図を保護者に伝えている
内容②行事ができていく過程を保護者に伝えることは、園が大切にしている保育の質を理解してもらう機会にもなっている。日常の活動から行事ができていく過程には、子どもが興味や関心のある何かを選んで決定したり、子ども同士で考えを伝え合ったりする場面がある。園は子どもにできるだけ多くの選択肢を用意し、話し合いの機会を大切にしている。そして、そうした様子はお便りや、連絡用アプリなどで保護者にタイムリーに伝えている。その際、職員はその意図や経験の意味を説明しており、行事を通じて保育を深く理解してもらうことにつながっている。
タイトル③行事は自然教育や食育活動と連動しており、日々の保育の一環として成立している
内容③本園の行事は、自然教育や食育とも連動しており、日々の活動の延長線上に位置づいている。例えば子どもが手伝うクッキングが、行事としての芋鍋づくりになっている事例がわかりやすいだろう。食育の5領域の一つに「料理」があるが、これは本園の特徴でもある自然教育と密接な関連を持つ。畑で育てた芋は5歳児が切る、4歳児は包丁で大根を切り、2〜3歳児は白菜や舞茸をちぎる。最後は子ども達の目の前で、鍋で煮込む。子どもたちが日常的に育てた野菜を、芋鍋にして味わうという日々の活動の延長に行事がある好例といえよう。

評価項目
子どもが食事を楽しめるよう、指導・援助している(6-4-6)

タイトル①食育は五感を使った体験を大切にしており、日本の食文化をしっかりと伝えている
内容①本園の食育は五感の感覚体験を大切にしている。例えば芋煮会の材料となる野菜は、自分たちで育てたもので、手でちぎったり、包丁で切ったりしたが、このように調理を手伝う中で、野菜をよく見たり匂いを嗅いだりしている。その後、園庭で大きな鍋を囲みグツグツと煮込んだときに、子どもたちは鍋からて漂ってくる出汁の匂いに気づいた。そして調理室から煮干しを持ってきてもらい、それを観察した。芋煮の味も格別だったようだ。このように五感を十分に使った調理体験が、子どもの気付きを促し、日本の食文化をしっかりと伝える食育になっている。
タイトル②身近な食材への興味や関心を高める工夫をしながら、地域文化を体験させている
内容②食材そのものへ子どもの興味や関心を高める工夫もある。身近な野菜の玉ねぎやはくさい、果物のりんごやみかんの写真が部屋に貼ってある。写真をめくると「切り口」が現れる。中身はどうなっているかというクイズで、クッキング体験と連動させている。実際に園で提供している食事は和食が中心で、四季の移り変わりが感じられる旬の食材をよく使う。稲城市の地元で採れた梨や里山での食材も取り入れている。昔から伝わる伝統食や行事食もある。食生活の中にある地域文化を子どもたちに体験させようという食育になっている。
タイトル③食べる時刻と食べる量を自分のペースで判断でき、意欲的で楽しい食事になっている
内容③幼児のランチタイムは11時30分から1時間30分ほどの幅がとってある。登園時刻が様々で、早くお腹が空く子や遊び足りない子がいる。昼食時間に幅を持たせることで、午前中の活動時間を柔軟に変えることができ、気持ちが満たされた状態で昼食を迎えることができる。また配膳は職員が子どもの望む適量をよそい、自由席で食べるセミ・バイキング形式。苦手な食材があるときには、盛り付ける職員に減らしてもらう。食べる時刻と食べ切れる量を自分のペースで決めることで、意欲的で楽しい食事になっている。

ごあいさつ

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